2020年1月21日火曜日

Stories Untold 日本語化支援ツールの使い方



Stories Untoldは、コマンド入力方式のアドベンチャーゲームです。
Steam には、Windows版のデモもあります。デモ版では第一章をプレイできます。


日本語表示のサンプル


ゲームは80年代風のテキスト アドベンチャーのようなシーンから始まります。コマンド入力方式なので、どのキーワードを選ぶか、なにを行うかを試行錯誤しながら進めていくのが楽しいです。
ゲームの主人公は、とある場所にあったパソコンを操作しながら謎を解いていくシーンから始まります。
上手く翻訳すれば、コマンドも自然な日本語で入力できます。


間違ったコマンドを入力すると・・・



このツールには次の機能があります。
  • 翻訳シートの作成(SuSheetMaker)
  • 日本語化MOD作成(SuJpModMaker)
興味のある方は日本語化にチャレンジしてみてください。



日本語化MOD作成手順


この説明では、ゲームをインストールしたフォルダーのことをゲームフォルダーと表記しています。


1.準備

 

1.1. ツールのダウンロード


Stories Untold の日本語化を支援するツールを次のリンクからダウンロードします。
「Releases · synctam/SuJpModAid」
https://github.com/synctam/SuJpModAid/releases
ダウンロードしたファイルをデスクトップに解凍します。

解凍後のフォルダー構成:

SuJpMod
  │  10.SuSheetMaker.bat --- 翻訳シート作成用バッチファイル
  │  20.SuJpModMaker.bat --- 日本語化MOD作成用バッチファイル
  ├─ csv
  │      StoriesUntold - Vanilla(sample).csv --- サンプル翻訳シート
  ├─ jp
  ├─ original
  └─ tools


1.2. ゲームフォルダーの確認


ゲームフォルダーの場所を確認します。
  • Steamの場合
    Steam で Stories Untold のプロパティを開き、「ローカルファイル」タブ の 「ローカルファイルを閲覧...」 ボタンを押します。これで、エクスプローラーが開きますので、フォルダー名をメモしておきます。
  • Epic Games Launcherの場合
    現在、Epic Games Launcherにはインストールフォルダーを調べる機能はないようです。ちなみに、デフォルトのインストールフォルダは "C:\Program Files\Epic Games\(Game name)" です。見つからない場合は、エクスプローラーで "Stories Untold.exe" を探すのが良いかもしれません。


1.3.バックアップ


オリジナルのデータをバックアップします。
"ゲームフォルダー\Stories Untold_Data\StreamingAssets\Localisation\EN" フォルダー内にある4つのフォルダー(E01, E02, E03, E04)を、original フォルダーにコピーします。これは最初に一度だけ実行する作業です。

【注意事項】デモ版の場合は、コピーするフォルダーは、"E01" のみです。


2.日本語化の手順


2.1.翻訳シートの作成


バッチファイル "10.SuSheetMaker.bat" をダブルクリックし実行します。

エラーが表示されていなければ、"csv" フォルダーにCSV形式の翻訳シート "SuTransSheet(日付).csv" が作成されます。


2.2.翻訳の準備


作成されたCSV形式の翻訳シートを、Googleスプレッドシートにアップロードし翻訳の準備を行います。以下にアップロードの手順を示します。

LibreOfficeのcalcで "SuTransSheet(日付).csv" を開き、「テキストのインポート」画面で、[[English]]列を選択し、列の種類を「テキスト」に設定し、OKボタンを押します。

次に、メニューの [ファイル] - [名前を付けて保存…] で、ファイルの種類を「ODF 表計算ドキュメント(*.ods)」を指定し、保存します。今回の例では、"SuTransSheet(2020.01.21_19.05.18).ods" で保存しました。

次に、ブラウザーで Googleドライブを開き、翻訳用のフォルダーを作成します。今回は、フォルダー名を「Stories Untold 日本語化」としました。

次に、今作成したフォルダーに、先程保存した "SuTransSheet(2020.01.21_19.05.18).ods" をドラッグ&ドロップします。

次に、今ドラッグ&ドロップしたファイルを右クリックし、Googleスプレッドシート形式に変換します。

これで、"SuTransSheet(2020.01.21_19.05.18)" が作成されました。後は、これを開いて翻訳を行います。なお、"SuTransSheet(2020.01.21_19.05.18).ods" は不要ですので、削除して構いません。

次に、"SuTransSheet(2020.01.21_19.05.18)" を開き、翻訳を楽にするために、[[MT]](G列)にGoogle翻訳の計算式を入れます。

 例えば、G2のセルに次の計算式を入れます。
=GOOGLETRANSLATE(E2)
これで、E2の文章が翻訳されG2に格納されます。同様に、[[MT]](G列)のすべての行に計算式を入れておくと便利です。

参考:
Q: CSVファイルをそのままアップすれば良いんじゃないの?
A: データの誤変換を防止するために、この手順でアップしました。このゲームのデータには、ゼロで始まる数値が含まれています。例: 0627754
このデータを、普通にアップすると、数値 627754 に変換されてしまい、先頭のセロがなくなってします。これではゲームの謎解きが困難になってしまいます。


2.3.翻訳


[[Japanese]](F列)に翻訳したテキストを入力します。


2.4.翻訳シートのダウンロード


GoogleスプレッドシートからCSV形式で翻訳シートをダウンロードします。
"SuTransSheet(2020.01.21_19.05.18)" のメニューの [ファイル] - [ダウンロード] - [カンマ区切りの値(csv、現在のシート)] で "csv" フォルダーにファイル名 "StoriesUntold - Vanilla.csv" でダウンロードします。

【参考】
「お~るげーむず(仮)」さんが公開しているツール「GSS_Downloader」を使用すると翻訳シートをワンクリックでダウンロードできるようになります。興味のある方は次の記事を御覧ください。
「[Tools] GSS_Downloader(更新2) | お~るげーむず(仮)」
https://agk.saloon.jp/game/overseasgame/jp-localize/tools-gss_downloader


2.5.日本語化MODの作成


バッチファイル "20.SuJpModMaker.bat" をダブルクリックし、実行します。
エラーが表示されていなければ、"jp" フォルダーに日本語化MODが作成されます。


2.6.日本語表示の確認


"jp" フォルダー内のフォルダー(E01~E04)を以下のフォルダーに上書きコピーします。
ゲームフォルダー\Stories Untold_Data\StreamingAssets\Localisation\EN
【注意事項】デモ版の場合は、コピーするフォルダーは、"E01" のみです。

ゲームを起動し日本語が表示されることを確認してください。日本語が表示されていれば日本語化は成功です。あとは、「2.3.翻訳」、「2.4.翻訳シートのダウンロード」、「2.5.日本語化MODの作成」を繰り返し、翻訳を進めます。


3.英語版への戻し方


  • Steam の場合
    Steam で Stories Untold のプロパティを開き、「ローカルファイル」タブ の「ゲームファイルの整合性を確認...」ボタンを押します。
  • Epic Games Launcher の場合
    項番1.3で取得したバックアップから戻してください。


4.注意事項


なし


5.免責


日本語化MOD作成支援ツール(SuJpModAid)、バッチファイル、データおよびこの手順を使用した事によるいかなる損害も作者は一切の責任を負いません。


6.連絡先


synctam@gmail.com


7.ライセンス


7.1. SuJpModAid, SuJpModSheetMaker.bat, SuJpModMaker.bat


MIT ライセンスで公開します。
Stories Untold 日本語化支援ツール のプログラムソースは次のリンクからダウンロードできます。
「synctam/SuJpModAid: Stories Untold 日本語化支援ツール」
https://github.com/synctam/SuJpModAid


8.使用ライブラリー


8.1. CsvHelper


(Microsoft Public License (MS-PL), Apache License, Version 2.0)
「JoshClose/CsvHelper: Library to help reading and writing CSV files」
https://github.com/JoshClose/CsvHelper

8.2. Mono.Options


(The MIT License (MIT))
「XamarinComponents/XPlat/Mono.Options at master · xamarin/XamarinComponents」
https://github.com/xamarin/XamarinComponents/tree/master/XPlat/Mono.Options


9.変更履歴


2020.01.21 新規公開



■参考資料
「ホーム | LibreOffice - オフィススイートのルネサンス」
https://ja.libreoffice.org/

「[Tools] GSS_Downloader(更新2) | お~るげーむず(仮)」
https://agk.saloon.jp/game/overseasgame/jp-localize/tools-gss_downloader

「JoshClose/CsvHelper: Library to help reading and writing CSV files」
https://github.com/JoshClose/CsvHelper

「XamarinComponents/XPlat/Mono.Options at master · xamarin/XamarinComponents」
https://github.com/xamarin/XamarinComponents/tree/master/XPlat/Mono.Options


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